日経平均先物の5分足のチャート


これは日経平均先物の5分足のチャートですが、これを見るとわずか5分の間にも数十円の値動きがあることがわかります。 たとえ10円の値動きでも1枚で1万円、10枚で10万円の損益の変動です。 また、前日終値と当日寄り付きの間にはNYダウやCME先物の影響を受けて比較的大きなギャップが発生することが多いです。



前日終値でポジションを持って翌日の寄り付きで決済する取引で利益を狙う手法もあります。 つまり、日経株価先物の取引は、たとえ最小単位での取引であっても、極めて短時間のうちに数十万円の損益が発生する取引だということです。 相場が動き出せば数分の勝負になることもあるので、現物株で10万円の利益をあげるのに何営業日もかかることを考えれば投資効率は良いということになります。 もちろん、それなりのリスク・マネジメントが必要であることは言うまでもないでしょう。




225先物取引は、一定の証拠金を担保に売買を行うレバレッジ取引です。 数十万円から100万円程度の資金を証券会社に預けておけば、10倍以上の取引が可能です。 SPAN証拠金の計算方法については後ほど説明しますが、仮に相場が1万円のときに1枚あたり50万円の証拠金で買うとするならば、投資資金の20倍に相当する1000万円のポジションが持てます。 いかに小さな資金で大きな取引ができるかわかるでしょう。

このことは、相場の流れに乗れば短期間に大きな利益を得られるという魅力がある反面、流れに逆らうと取り返しがつかない損失を抱える可能性があるということを意味しています。 繰り返しますが、NIKKEI先物は、トータルでは買い手と売り手の損益がゼロになるゼロサム・ゲームの取引です。 取引が成立している買いポジションと売りポジションの枚数が常に一致しているため、仮に買い方の損益がプラス1兆円のときは、売り方の損益はマイナス1兆円になっています。

その理由は、NIKKEI225が株価指数という実態のない数字を対象としたバーチャルな取引だからです。 この点が実体的な企業資産に裏付けされた現物株取引と決定的に違うところです。 現物株では通常、株主のポジションが信用取引の空売りを行っている投資家のポジションをはるかに上回っているので、業績がよくなって株価が上がればトータルの損益がプラスになります。 逆に経営危機に陥れば株価が暴落してマイナスになります。



私は、個別銘柄の売買についても仕事柄専門的に扱っていました。 個別株は、世界経済や日本経済、企業業績、信用取引や株価推移などの内部要因、裁定取引やインデックス運用、持ち合い解消など実に様々なことを考えなければなりません。 ある意味個別株の株価予想は難しいとさえ感じています。

それに比べて日経先物の動きは一目均衡表やRSIなどのテクニカル分析で相場を判断しやすく、どの程度のリスクがあるのかも計算できるので、売買しやすいといえます。 空売りのポジションを持てるということは、手持ちの現物株の値下がりによる損失を回避する手段として先物を利用できることも意味します。 もっとも、ネット取引の普及で売買手数料が安くなった現在では、下がりそうな株をいったん売ってしまって、相場が回復しかけたところで改めて買えばよいです。