日経平均先物取引のボラティリティ


かつてはプロの世界の金融商品だった日経平均先物取引ですが、ネット証券各社が取り扱いを開始すると個人投資家の参加が目立つようになりました。 特に2004年初頭からは日経225先物を売買する個人投資家が急増する傾向にあります。 ネット証券で225先物を売買できるようになると、従来は取引コスト(手数料)を抜くのに40円程度の利幅が必要でした。 それが今は1ティック(10円)抜くだけで実質的な利益が出るようになりました。




もともと日経平均先物取引は流動性とボラティリティ(価格変動率)が非常に高く、現物株で何週間もかけて手にできるような利幅をわずか数分で確保できる可能性があります。 売買手数料をほとんど考えなくてよくなった今、投資家にとってはきわめて魅力的な商品になったのです。 私も、他の個別銘柄は見なくとも、この225先物だけはこの十数年、毎日値動きを見続けてきました。 これほどテクニカル指標に忠実な動きを示し、常に流動性とボラティリティがあり、それも非常に短期的に売買が完結する金融商品は他にありません。




世界の先物市場を見渡しても、これほど素晴らしい商品は数えるほどしかありません。 売買手数料や証拠金が安くなり、インターネット気軽に売買できるようになれば、株の初心者が参入してくるのは当然の成り行きでしょう。 私はこのサイトで、「逆張りはダメです、順張りで売買して下さい」「逆指値で損切りしなさい」としつこいほど述べています。 それは、個人投資家の多くが次々にリスクの高い手法に手を出しては大損してマーケットからの撤退を余儀なくされているからです。

よくあるパターンは、現物株に始まり、信用取引を経て、最後は日経先物に移るというものです。 これは、現物株のレバレッジ1から信用取引のレバレッジ3、そして最終的には先物の20〜30という、段階的にリスクが増大する流れでもあります。 リスクが高い株取引で自分勝手な逆張りの売買を繰り返していれば、いずれ大損するのは目に見えています。


だいたい信用取引のレバレッジの世界でさえ、ほとんどの投資家が利益をだせずにいて、3割程度が大損しているのです。 多くの投資家が損してしまう原因は、たいていは無計画な逆張りの取引です。 トレンドに反していて、評価損が膨らめばナンピンを繰り返し、決して損切りを行わない無謀な売買です。 これが現物株なら何十年か塩漬け株にしておけば切り抜けられるかもしれませんが、日経平均株価や為替、商品先物のような証拠金取引でレバレッジを効かせていれば資金が底をつくでしょう。



結局、資金量に限りがある投資家が相場で利益を積み増していくためには、まず逆張りを放棄し、順張りを基本とした投資スタンスを確立すべきだというのが、私の考え方です。 もちろん、世の中には売買がうまく、自己流の売買手法で利益を出す人もいます。 このサイトでも再三書くつもりですが、日経225先物の世界は短期的にはゼロサム・ゲームなので、その特性上、皆で仲良く儲けましょうという類のものではありません。

ある人の勝ちはある人の負けであるので、実際は味方がいない市場であると言っても過言ではありません。 それほど厳しい株式市場の中で、株の初心者が勝ち残っていくためには、トレンドフォローとロスカットを徹底して、損失を抑えながら売買を続けるしかないのです。 ここに日経平均先物の日足チャートがあります。 3月3日に高値があり、その6営業日後の3月11日には安値があります。この差は690円。