買い残と売り残の速報値


信用取引残高は、東京・名古屋・大阪の3市場の信用取引の買い残と売り残のことで、週末までの残高について、翌週の火曜日に速報値が出ます。 水曜日に確定値がそれぞれ各証券取引所から発表されます。 また、個別銘柄についても同様です。 中でも、買い残と売り残の比率(信用倍率)は重要で、これで銘柄ごとの相場の人気度を測ることができます。 制度信用取引のうち、証券会社が自社で融資資金や株券を調達できないときに、証券金融会社が代わって決済する仕組みを貸借取引といいます。 貸借取引のできる銘柄を貸借銘柄といいます。




貸借銘柄であれば、信用売ができるのです。 ちなみに、銘柄の選定は、新規上場銘柄については上場の都度、すでに上場している銘柄については決算期ごとに毎月、証券取引所と証券金融会社が相談して決めています。 貸借取引で最初に覚えなければならないのが、貸借倍率と貸借取引残高です。 貸借倍率とは、貸借取引における貸株残と融資残の状況を表し、融資残÷貸株残で求めます。 貸借倍率が1より大きければ融資残が貸株残より多いことになります。 また、貸借取引残高は銘柄ごとの速報値が、日本証券金融や大阪証券金融などから毎日夕方に公表されます。 このデータは、信用取引をしていなくても、株価動向を予測するうえで非常に重要なのでホームページをチェックしてみましょう。



無期限信用取引とは文字通り、返済期限がない信用取引のことです。 1998年に一般信用取引が認められ、証券会社は独自に投資家との間で信用取引を行えるようになったのを機に、松井証券が無期限信用取引を開発し広く普及したのです。 制度信用取引の返済期限は6ヶ月ですが、この期間だと、どうしても短期売買や投機的な売買に走りがちです。 それを解消し、本来の中長期投資向けに作られたのが無期限信用取引というわけです。 したがって、金利さえ支払って上手に運用することができれば、中長期スタンスの投資家も利用することができるのです。 もう一つの特徴は、取引所に上場している銘柄はすべて買い建てすることができる点です。

制度信用取引では買建できない新規上場銘柄も、無期限信用取引なら上場初日から買い建てすることができるわけです。 ただし、株券を借りて売り建てすることはできませんから、この点は注意すべきでしょう。 ところで、松井証券では、投資家が6ヶ月を超えて建玉を保有した場合、返済時の手数料が無料になるというサービスを行っています。


現物取引と違って、資金を借りて買い建てする信用取引では、買い建てするときの金利についても考慮しなければなりません。 投資家が制度信用取引を利用して買い建てするということは、その裏側では証券会社と証券金融会社との間で貸借取引、つまり資金調達をしている可能性があるわけです。 したがって、投資家の支払う買い方金利は、貸借取引の金利に若干、上乗せしたものと考えることができます。

ネット証券の事情を調べてみたところ、豊証券の1.85%が一番安く、オリックス証券の4.8%が一番高いようです。 ただし、同じ証券会社でも、制度信用取引と一般信用取引とでは買い方金利に差がある場合があります。 ところで、株券を借りて売った約定代金は、返済するまで預けておくため、本来なら売方金利を受け取れても良いはずです。

以前は、これを受け取れたのですが、現在は金利水準が極めて低いために、ほぼ全ての証券会社では売方金利がゼロになったままです。 原則は無期限であっても、建てた銘柄に株式の移転や分割があった場合、監督官庁からの指示があった場合、証券会社の独自判断などで決済期日が設定されることもあります。