カラ売りの規制銘柄


買い残や売り残が急激に増加して、信用取引が過度に利用されていると認められたときは、東証や大証、ジャスダックなどの証券取引所や証券金融会社が規制を行います。 この措置を受けた銘柄を規制銘柄をいいます。 規制というと、何かしらの行動を制限するという感じを受けますが、基本的に規制は銘柄ごとになされるものです。 全ての投資活動を制限するものではありません。




しかも、いきなり厳しく規制されるのではなく、最初は日々公表など警告レベルで始まり、段階的に強化されます。 したがって、日々公表など最初の警告を無視して、過度に投機的な売買をしない限り、それほど恐れる必要はないのです。 たとえば、初期段階の規制措置がとられて、貸株注意喚起銘柄に指定されれば注意は必要でも、空売りが制限されることはありません。 つまり、規制のそれぞれの段階を理解していれば、株式相場の状況を見ながら日々公表の指定などタイミングをおおよそ予測することができますから慌てて手仕舞ったりする必要はないわけです。



それどころか、規制されたあとの株価がどのような推移をたどるかを研究すれば、貸株注意喚起などを利用した売買をすることができるようになります。 日々公表とは、第一段階の取引注意となり、通常は週1回公表される信用残のデータが毎日公表されるようになります。

貸株注意喚起とは、日々公表と同時かもしくはその後に指定されます。証券金融会社は株券の調達が困難になるおそれがある銘柄を通知して、貸し株利用の注意を促します。 貸し株申し込みの制限又は停止とは、買い建玉の現引き停止に始まり、さらに空売りが禁止されます。


次に委託保証金率の引き上げとは、信用取引を規制するため、通常30%の委託保証金率を新規建からそれ以上に引き上げ、増担保措置を行って売買を抑制します。 ただし、ネット取引が劇的に普及したために信用残の増加スピードが速くなり、段階を踏まずに空売り禁止や現引き停止となるケースも多くなっています。 このほかに相場全体が過熱したときに、信用取引を利用できる全ての銘柄に対して規制を強化することがあります。 東証の全面規制の記事が日本経済新聞の見出しを飾りました。

証券取引所は週に1回、火曜日に銘柄別の信用残を発表していますが、取引所が決めたガイドラインを超えた銘柄は、前日の売り残と買い残を公表されるようになります。 貸借銘柄であれば、両方を同時に規制しますが、買建てしかできない銘柄も、過度に信用取引が利用されていると判断されれば、日々公表銘柄に指定されます。

この規制は厳密には取引を抑制する効果は高くないといえますが、現状を把握しやすくして、信用取引の利用に対する注意をうながす措置を考えてよいでしょう。 そのため、株価に対する影響はほぼ皆無ですが、指定された銘柄を信用・現物に関わらず保有していたり、売買の候補にしているときは、取引が一気に過熱することも考えられるため、日々の発表内容には目を通しておきましょう。